スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

吉田稔さんが亡くなられた事。

クリエイティブディレクターの吉田稔氏が先日お亡くなりになった。


デザインバーコードという、機能性はそのままにバーコードの形を変形させたアイディアが有名。
chn1_rpt75_design_barcodetop1018.jpg

以下のサイトより引用。
http://www.excite.co.jp/webad/special/rid_75/

このアイディアは2006年、カンヌ国際広告賞(チタニウムライオン賞)を受賞している。

それ以外にも様々な広告やデザイン・・・を手掛けられている。はず。。
最近では、におわなっとうや、グーグルのテレビCMなどもやっていたはず。

http://www.d-barcode.com/


心よりご冥福お祈りいたします。







以下は。
俺自身への備忘録。








彼とはじめて会ったのは、カブトスカフェでだった。
確かオープンして間もない頃。ランチタイムのピークということもあり。店内は混雑していた記憶がある。
そこへ、あきらかにさっき起きましたみたいなラフな格好で吉田さんは来店された。
会計の時に、声をかけてきた。
「俺もね、デザインとか色々。クリエイティブな仕事してるんだよ。恵比寿に会社があってね・・・云々。今度名刺持ってくるね。」
確かそれくらいの会話。

正直、そっちの業界には、そういう輩はゴマンといるし。その時点で、彼がデザインバーコードの代表とは知らなかったから。適当に流してしまった。(後日、というか最近まで その事は根にもたれていたっけ。)

後日。
吉田さんは自分へ名刺をくれた。すごくカワイイ名刺だった。
その時は、確かお店も空いていたので、少し会話が出来たと思う。
話せば話すほど、引き出しからプレゼントがたくさん出てくるイメージで。
一気に、興味が湧いた。

それからというもの。吉田さんは、毎週、多い時で週3日は来店してくれた。
決まって、窓際の黒いソファ席を希望して、エスキース帳とにらめっこしながら、休憩がてらに外の風景を眺めていたり、自分やスタッフをからかったり。

最近はそうでもなくなったけど、特にオープン1~2年は一番の常連様と言ってもいいくらい。
カブトスのスタッフでも、吉田さんの事を知らない人はいない。

オープンの11時に来店して。まずは紅茶をのみ。13時位にオムライスを注文。その後、ランチドリンクで15時近くまでいる時が多かった。
エスキース帳にラフ絵を描いていた時が多かった。
しかめっ面をしたり、時々笑ったり。明らかに普通のお客さんではなかったな。。。


吉田さんが、どれだけの事をやってきたか。どれだけ忙しかったか。どれだけ大きな企業を相手にしてきたか。とか、なんとなくはわかっていたけれど・・・正直自分的にはどうでもよかった。彼自身が面白かった。ただそれだけだった。
気軽に、自分を呼んで「ねえねえ、今こんなの思いついたんだけど。これ、面白いと思わない?」なんて言われたりして、俺も勝手に「それも面白いけど、こっちに描いてある絵もなんだか面白いですね!」みたいな会話をよくしていた。
そして、数ヵ月後に本当に、ちょっと遊び感覚で聞いていた内容のものが、流通商品のパッケージになっていたりして驚いた。

こういうの言ってはいけないことだけど。
吉田さんはカブトスカフェにとって ”特別”なお客さんだった。


だんだんと仲良くなり。

ある時は、お客さんや友人引き連れて、海岸で焚き火会をしたりもした。
色んな種類の木を持ってきて、燃やして香りを楽しんだ。



どんな時でも、吉田さんは笑顔だった。
本当に笑顔だった。
だから俺も笑っていられた。


一度だけ、明らかに普段よりも具合が悪そうな時があったから。体調大丈夫か聞いたことがあった。
詳しくは話してくれなかった。なんとなく、話したくない雰囲気がわかったから、それ以降一度も話さなかった。
少なくとも、後輩である自分へは 余裕で人生楽しんでいこうよ!みたいな事を伝えたかったのかな?
弱い部分を見せたくなかったのか?
吉田さんは、年下への自分に対してもとても紳士的だったけど、妙に男っぽい部分があったからな~

そんなに悪いとは知らなかった・・・


いつの間にか、自分にとって吉田さんは尊敬すべき兄貴分になっていた。
いつの間にかってところがミソで・・・日々のちょっとしたユーモア溢れる言葉の蓄積で、虜になっていったんだと思う。

ある日。
吉田さんから突然電話があった。

「俺の車。○○万円で買わない?(笑 」

実は、その前に吉田さんの車 w124初期型メルセデスに何度か乗っけてもらっていて・・・その素晴らしさを具体的に体感していた。
全てその布石だったかのようなタイミングで・・・(笑
結局は自分が失礼にも値段交渉をした結果、話は無くなってしまったんだけど。
あと一押しされていたら多分買っていた。

そして、その後すぐに自分は同じ形のw124を購入した。
一緒に、2台でドライブしたい!って話していたのに結局行けなかった。

いかにメルセデスのw124が良い車かってのを、色々聞いている時。この人がもし車の営業をしていたらきっとトップセールスマンになっていただろう・・・と思った。ゆっくりとした話口調で、ピンポイントにその魅力を語る才能を単純に凄い!と思った。

結果、とても今の車を気に入ってはいるけれど・・・それを修理&維持するのにお金がとてもかかり・・・
それを愚痴ると。
「だから俺の車を最初から買っとけば良かったんだよ~」って笑っていた。
黄色い昔のベンツ。吉田さん似合っていたな~。買っとけば良かったよ。。


そう言えば吉田さんは「左利きの日」なるものを数年前から企画実行していて。
自分も少し協力させてもらった。
検索したら、動画を見つけた。
この時に来ていた L のtシャツは自分が作った。
それとコーヒーの部分はカブトスカフェで撮影していた。
http://www.youtube.com/watch?v=7y9-kTaQgNg&feature=player_embedded

ある日、これまた突然 lefteous の事を面白おかしく話し始め。
それに出演するから、Tシャツを作ってほしいって。
手描きのtシャツはとても気に入ってくれた。あの時、閉店後の10時にシャツを持参してくれて、俺は徹夜して何着かペイントした。
朝、出社前にカフェに取りに来て、とっても喜んでくれた。俺も嬉しかった。
俺は「このシャツは俺の名刺代わりになりますか?」って聞いたんだ。
笑いながら頷いてくれて。お金の話になりそうになったから。ただの名刺にお金は取れないって言ったら。
たくさん笑ってくれた。

ある時は、吉田さんが昔住んでいた近くのカフェに一緒に行った。
CAFE SIESTAって素敵なお店だった。
夫婦でやっていて、バイオリンとアコーディオンの奏者なんだけど。雰囲気は最高だった。
そこでも常連だったようで、昔はアイディア作りをお店でお茶しながら考えていたんだって。
お店には、吉田さんの本とかが置いてあって、懐かしがりながら色々話してくれたんだ。
丁度、その日は俳優 西沢利明さんの詩の朗読もあり。不思議な夜だった。
何故か、西沢さんと自分達はその場で意気投合して・・・盛り上がった。
その時の写真を西沢さんのブログより拝借した。
吉田さんと俺が写っている唯一の写真。
81a478c9fb1effd13cbe95d42333dea3.jpg



吉田さんと俺とでは、立ち位置が全然違うし大きさも全然違うけど。
もしかしたら、俺だけが思っていたのかもしれないけれど、共通する部分があった気がする。
大切にしなきゃいけないこと。面白い事は、継続しなければいけないこと。そして、その為にどう動き。現実と理想にバランスをもたせること。
難しい話や、仕事の具体的な話とか、詳しく話した事はないけれど。
会話の端々で、とてもたくさんの事を学ばせていただいた。
そして、何時も・・・本当に苦しそうな時でさえ。対峙する時は笑顔だった。



先日、訃報に接し。
葬式にいかせていただいた。

はじめて笑っていない吉田さんを見て、現実を受け止めた。


ここ数ヶ月。俺は、病院給食の仕事の関係で鵠沼海岸を離れたせいもあって・・・
カブトスにもいれず、今までみたいに 街で自転車で偶然会う事もなくなり・・・

だから、最後に何時会ったのかがどうしても思い出せないんだ。

昨年末も何度か電話とメールをいただいたのに・・・チャンスはあったのに・・・
俺は正直とても悔やしい。

最後のメールは・・・
3周年のお祝いをいただいた時に。お礼のメールを送ったら。
次の5周年にはドンペリを持って行くってメールだった。

今、計画している看板のリニューアルも、描きかけの天井画も・・・一番に吉田さんに見てほしかったのに。



人生もう36年生きていると、たくさんの大切な人との別れがあった。
死は悲しいことだけれども、その時点その時点で自分は受け止めてきたと思う。
だけれど、今回のお別れはあまりにも突然すぎて。混乱した。


やりたい事をやってきた数や、功績だのなんだの。
自分はまだまだ遠く及ばないけれど、教わったたくさんの大切なことを胸に。追い越せるように・・・
前に進むよ吉田さん。

歳のせいか涙腺がゆるんできたのだろうか?
よく泣いてしまう。
葬式の時も耐えられなかった。

だけど、泣いていても何も生まれないから、明日からは笑う事にするよ。


でも・・・でも

もう一回笑ってくれよ。吉田さん。



























スポンサーサイト

COMMENT

Name
E-mail
URL
Comment
Pass  *
Secret? (管理者にだけ表示)
このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • #
  • 2013.01.11(Fri)
  • Edit
Setsuさん、こんばんは。はじめまして。よっちゃんの「家政婦」のような男だった、Yujiroともうします。ふと、よっちゃんのことが蘇り、彼のマンゴーのような笑顔にまた会いたいと思いました。それでGoogleってたら、このブログに遭遇。ぼくもお葬式にいきました。
Only the good die young, といいますが、彼が我々に伝えてくれる魂が、いまもぼくらを元気づけてくれている、そんな気がします。

素晴らしいブログをありがとうございました。よっちゃんも、天国でフットサルの格好でニコニコしながら読んでいることでしょう。感謝。
  • Yujiro Monster#-
  • URL
  • 2013.03.25(Mon)
  • Edit
yujiro様
メッセージありがとうございます。思い出すと未だに込み上げてきます・・・
吉田さんの事はきっとずっと忘れないです。天国からもクスクス笑ってもらえるように、これからも前に進んで行きたいですね!
  • setsu#-
  • URL
  • 2013.03.27(Wed)
  • Edit

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

プロフィール

Setsu

Author:Setsu
1975年東京生まれ。東京在住。
現在カブトズファクトリーの代表として、壁画をメインに様々な制作を行っています。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。